

放課後の「空白」を、未来を育む「創造の場」へ。
社会全体で支える、新しいセーフティネットの構築を目指して。
もくじ
私たちのミッション
「孤立のない放課後と、誰もが公正に挑戦できる機会を。」
一般社団法人放課後キャンパスクラブは、学校教育や家庭だけではカバーしきれない「放課後の時間」に、すべての子どもたちが安心して過ごせる「第3の居場所(サードプレイス)」を提供する団体です。
現代社会において、共働き世帯の増加や地域コミュニティの希薄化により、多くの子供たちが放課後を一人で、あるいは限定的な関係性の中で過ごしています。特に、不登校や発達に課題を抱える子供たちにとって、既存の社会システムの中で「自分らしくいられる場所」を見つけることは容易ではありません。
私たちは、事業活動による収益と皆様からの寄付を組み合わせた「ソーシャルビジネス(社会的事業)」の手法を用いて、この課題解決に取り組んでいます。持続可能な運営体制のもと、テクノロジー(Minecraft)とアナログ(共食・対話)を融合させたアプローチで、子供たちの「孤独」を解消し、社会とつながるための「自信」と「創造性」を育みます。
歩みと進化:なぜ「こども食堂」から「マインクラフト」へ?


私たちの活動の原点は、2015年に東京都練馬区で立ち上げた「ダイコンこども食堂」にあります。 「楽しい共食から広がるみんなの居場所づくり」を合言葉に、温かい食事を通じて地域と子供たちを繋いできました。
しかし、福祉の現場やこども食堂での活動を通じて、私たちは新たな課題に直面しました。それは、「学校が終わる午後2時から、夕食までの『空白の時間』を、子供たちはどこで過ごすのか?」という問いです。
統計によれば、子供が犯罪などのトラブルに巻き込まれやすいのは、親の目が届きにくい午後2時から6時の間とされています。 特に、集団行動が苦手な子供たちにとって、この長い放課後の時間を一人きりで、あるいは行き場のない状態で過ごすことは大きな不安です。
そこで私たちが導入したのが、教育的価値の高いデジタルツール『Minecraft(マインクラフト)』です。
一見、バラバラに見える「こども食堂」と「ゲーム」。しかし、私たちにとってこれらは、「子供たちが社会と関わるためのハードルの低い入り口」という点で共通しています。言葉で話すのが苦手な子でも、デジタルの世界でブロックを積み上げれば自己表現ができ、そこで生まれた作品を通じて他者と協力し合うことができます。「食」で身体を満たし、「遊び(学び)」で心と知性を満たす。これが、私たちがたどり着いた、現代の子供たちに必要な包括的な支援の形です。
社会的意義:私たちが解決する課題
私たちは、活動を通じて以下の社会課題解決に取り組んでいます。
- 放課後の安全網(セーフティネット)の強化
学校終了後から保護者の帰宅までの「空白の時間」を埋める安全な居場所を提供することで、地域の防犯・福祉機能の一翼を担います。 - インクルーシブ社会の実践
ここには、発達障害のある子も、学校に行っていない子も、地域のお兄さんお姉さんも、フラットな関係で混ざり合っています。「先生と生徒」という上下関係ではなく、「同じ人間」として対等に接することで、多様性を受け入れる土壌を育みます。 - デジタルを活用した次世代人材の育成
Microsoft社が教育ツールとして推奨するMinecraftを活用し、論理的思考力、創造力、そしてデジタル空間でのコミュニケーション能力を養います。単なる消費者(プレイヤー)ではなく、創造者(クリエイター)としての視点を持つ人材を育てます。
パートナーシップのお願い
放課後キャンパスクラブの活動は、地域の皆様、そして志を共にする企業・団体様の多大なるご支援によって支えられています。しかし、支援を必要とする子供たちの数に対し、リソースは常に不足しています。
私たちは、この活動を一過性のボランティアではなく、「持続可能な社会インフラ」として定着させたいと考えています。そのためには、資金的な基盤と、多様な大人の関わりが不可欠です。
- 企業の皆様へ(CSR・協働)
貴社の技術、資金、人材を、地域の未来への投資として活用しませんか? デジタル教育支援、食材提供、プロボノによる運営サポートなど、多様な連携をお待ちしております。 - 地域の皆様・個人の皆様へ
運営ボランティアとしての参加や、マンスリーサポーターとしての寄付は、子供たちの「安心」を支える直接的な力となります。
子供たちが「明日もここに来たい」と思える場所を、そして、誰もが自分らしく生きられる社会を。 私たちと共に創り上げていただけませんか。
メディア掲載の紹介(抜粋)
▼ ねりま地域活動ニュースに掲載していただきました
子どもたちが自由に過ごせる放課後の居場所
▼ 日本経済新聞に掲載していただきました
こども食堂で楽しい食卓 栄養偏り・孤食なくせ温かい料理、低価格で
▼ CHANTO8月号に掲載していただきました
日テレ・岸田雪子キャスターのワーママニュース
▼ ねりまNPOニュースに掲載していただきました
一緒に食べよう!ダイコンこども食堂
▼ こども食堂ネットワーク
こども食堂のつくり方講座
過去の「つくり方講座」アーカイブ
Message
代表からのメッセージ

代表理事 只野 公朋(タダノキミトモ)
この度“ 放課後キャンパスクラブ ”という活動を立ち上げます。
この活動の前身は“ ダイコンこども食堂 ”という共食から広がる居場所づくり活動です。
障害のある子どもたちも気兼ねなく、安心して過ごせる地域に開かれた居場所づくりを目指します。
私が子どもたちを取り巻く環境で一番心配していることは
「子どもの放課後の過ごし方が単純な時間になっている」ことです。
いつもの決まったスケジュールをこなすだけの生活。
違う言い方をするならば、それは親から与えられたものだけで
「もっと子どもたちが主体的に心がワクワクする経験をして欲しい」
そんな風に考えるようになりました。
さらに、障害がある子どもたちの居場所は単一です。
例えば、発達に障害がある子どもが放課後を過ごせる場所は、
自宅か放課後等デイサービスしかありません。
そこで体験できることも、ごくわずかです。
だから、まず放課後の時間から障害がある無しに関わらず、
誰もが安心して過ごすことができる居場所を作りたいと考えました。
その場所は、自分の気持ちを大事にして、好きなことをやりたいよう自由に過ごすことができる。
お父さんやお母さんの帰りが遅い子どもは、ゆっくり夕食をたべたっていい。
シングルマザーのご家庭なら、たまには大人数で食べる夕食も賑やかで楽しいでしょう。
地域の人たちはその場所を支える担い手になって欲しい。
いろんな立場の人が何ものでもない人間関係で地域とつながり支え合う。
そんな自由が存在する居場所づくりを目指しています。